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Channel: 理系のシゴトバ –就職ジャーナル
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<前編>【クォンツ・リサーチ株式会社】シゴトバ紹介

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金融工学を駆使したプロダクトを開発・提供する「クォンツ・リサーチ」のシゴトバ紹介

-基本情報-
【本社所在地】東京都港区
【従業員数】50名(2017年3月時点)
【事業内容】金融工学を駆使したソリューションおよびコンテンツの提供。
-クォンツ・リサーチのすごいトコロ-
金融工学を駆使したアプリケーションやコンテンツの企画から開発、プログラミング、インフラの保守までの工程をすべて自社で行っている。しかも従業員数50人という少人数で、これら一連の工程を手がけている金融系IT企業は非常に珍しい。その代表例がオリジナルコンテンツの「株マップ.com」。同サイトではクォンツ手法(統計・計量的な方法、科学的・工学的な考え方を駆使して、株式などを分析.・評価する手法)を使った投資情報を提供している。そのほか、デイトレーダーに役立つツールも開発、提供している。

クォンツ・リサーチの会社概要・沿革

近年、新聞や雑誌、インターネットのニュースサイトなどでよく見かけるキーワードの一つにフィンテック(FinTech)があります。フィンテックとは金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、米国では、金融とITを掛け合わせたサービスを提供するさまざまなITベンチャーが生まれています。日本でも金融機関を中心に、フィンテックビジネスの開発に取り組んでいます。例えば、証券会社などが最近提供しているロボットアドバイザー(その人の志向に応じて最適な投資信託や資産運用のアドバイスを行ってくれるシステム)は、その代表と言えます。クォンツ・リサーチは2000年の創業以来、このようなロボットアドバイザーをはじめとする金融工学の知識を駆使したソリューションやコンテンツを、企画から開発、運用までを自社ですべて担っています。

 

同社のミッションは「金融工学+IT+自由な発想で、顧客と共に、新たな価値を創る」こと。自由な発想で金融工学の応用範囲を広げ、これまでにない付加価値を創出し、真に役立つソリューションやコンテンツ開発に取り組んでいます。

 

アプリケーション開発本部 サービス開発部のシゴトバ紹介

今回はクォンツ・リサーチ アプリケーション開発本部 サービス開発部のシゴトバを紹介します。
クォンツ・リサーチのオフィスは、JR新橋駅の東に広がる巨大複合都市「汐留シオサイト」を構成するビルの一つ、汐留メディアタワーの9階にあります。汐留メディアタワーは同社の親会社である共同通信社の本社ビルです。
汐留メディアタワーまではJR新橋駅から徒歩約5分。都営大江戸線および新交通ゆりかもめ汐留駅からは徒歩1分というアクセスの良さ。たとえ雨が降っても、地下や屋根がある通路を使えば、各駅から傘を差さずにビルに着くことができます。

 

今回訪れたアプリケーション開発本部 サービス開発部はその名の通り、主に金融機関向けに新たな価値を作り出す自社サービスの開発を行っている部署です。アプリケーション開発本部にはサービス開発部のほかに、クライアントシステム部、デザイングループがあり、クライアントシステム部では主にお客さまのシステム構築、デザイングループではWebサイトやスマートフォン用アプリの画面デザインなどを手がけています。

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アプリケーション開発本部 サービス開発部ではどんな仕事をしているの?

アプリケーション開発本部 サービス開発部のシゴトバを同部 第一グループ リーダーの杉保さんが案内してくれました。

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サービス開発部の主な仕事は、お客さまが求める金融系コンテンツやアプリケーションを開発すること。お客さまの多くは金融機関です。
「具体的に開発しているサービスとしては、お客さまごとにカスタマイズしたロボットアドバイザーや、株価や指数(日経平均など)、為替レートをリアルタイムで取得し、分析・把握できるような高機能チャートなど。また複雑なものだと仕組み債と呼ばれるスワップ(金利や通貨を交換する取引)やオプション(あらかじめ約束した価格で、1カ月後や1年後に売買できる権利)などの金融派生商品を組み合わせた債券の評価・分析を、インターネット経由で利用できる仕組みなどを開発したこともあります」(杉保さん)
そのほか、同社が創業当初から運営している「株マップ.com」に代表されるような、個人投資家向けの情報や分析手法を提供するようなサービス開発を手がける案件も多いそうです。

 

このような複雑なサービスを開発、提供できるのには理由があります。同社には金融商品などの資産の評価やリスクモデルを開発する、クォンツ手法開発の部署があるからです。同部署で作った分析ツールや評価モデルを組み込むことで、お客さまのニーズに合ったサービスの提案ができるのです。
サービス開発部の仕事は、営業とともにお客さまに話をうかがうところから始まります。お客さまの話を基に具体的な提案書を作成し、その提案が受け入れられたら受注となり、受注後は仕様の調整と並行してプログラミング作業を行うなど、本格的な開発業務がスタートします。開発業務が始まると、お客さまとのやり取りはエンジニア自身も行い、リリースするまでを担当。とはいえ、リリースされたら終わりというわけではありません。実際の運用は社内の専門の部署に引き継ぎますが、機能追加やメンテナンスなどについては、サービス開発部で担当します。

 

アプリケーション開発本部 サービス開発部 杉保さんのおシゴト紹介

杉保さんが所属する第一グループでは、お客さま向けの金融コンテンツやアプリケーションを開発しています。その中で杉保さんは、6~7人で構成されるグループのリーダーを務めています。自分が担当するサービス開発を行うほか、メンバーが担当しているプロジェクトの進捗を管理したり、メンバーからの技術的な相談に答えたり、メンバーの目標を設定したりしています。

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「最近では年度末の3月が忙しかったですね。年度末にはリリースが集中することがあり、複数の開発プロジェクトを担当することもあります。また、新規プロジェクトのほかにも、すでにリリースしたサービスのメンテナンスなども行います」(杉保さん)
主な開発言語はJava、JavaScript、Scala。アウトプットされるサービスの形はWebサービスもあればスマホアプリ、さらにはMacOSやWindows用のクライアントアプリなどさまざまです。Webサービスの開発では、そのフレームワークとしてAngularやReactなど、最先端のオープンソース技術を活用。そのほか、アマゾン ウェブ サービスなどのクラウドを活用した情報配信の仕組みなども、開発しているそうです。
ITは技術の進化が早いので、常に勉強しなければなりません。金融の知識を覚えるよりも、むしろそこがこの仕事で一番、大変なことだと思います」(杉保さん)

 

杉保さん自身、開発案件を抱えているため、ほとんどの時間をパソコン作業に費やしています。1日1回はメンバーが集まって、進捗の報告や問題点を対面で話し合う時間があるのですが、その他のちょっとした会話はチャットツールを使って行うそうです。
「プロジェクト管理はJIRA Softwareというツールを活用しています。これを使ってグループメンバー全員で情報を共有しています。ツールを活用することで自分の業務を滞らせることなく、コミュニケーションできるので便利ですね」(杉保さん)
一見、ツールを使ったコミュニケーションは味気ないようにも感じますが、話しかけるタイミングを気にすることがないというメリットもあります。そのため、プログラミング開発の現場ではむしろこのようなチャットツールを多用することで、コミュニケーションを活性化し、意思の疎通を図っているのです。

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前編では【クォンツ・リサーチ アプリケーション開発本部 サービス開発部】のシゴトバを紹介しました。
後編では杉保さんに入社の決め手やシゴトバの魅力、これから就活を迎える学生さんへのアドバイスなど、お話しいただきます。

次回へ続く

(後編 6月21日更新予定)

取材・文/中村仁美  撮影/臼田尚史


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